2019年7月21日に実施した参院選で議席を獲得した「NHKから国民を守る党」(N国)の立花孝志氏は 自身が当選したことよりも、党が政党要件を満たしたことに喜んでいました。
政党要件を満たした党とは何なのか、どんなメリットがあるのか調べてみました。
政党要件を満たすための条件は?
政党助成法上の政党と公職選挙法上の政党でわずかに条件が異なりますが
今回当選したれいわ新選組やN国党は両方の要件を満たしています。
政党助成法上の政党の要件は
「政治団体のうち、所属する国会議員を5人以上有するもの」または
「所属国会議員が1人以上で近い国政選挙で全国を通して2%以上の得票を得たもの」
です。近い国政選挙とは
前回の衆議院議員総選挙(小選挙区選挙又は比例代表選挙)
前回の参議院議員選挙(比が例代表選挙又は選挙区選挙)
前々回の参議院議員選挙(比例代表選挙又は選挙区選挙)
を指します。
公職選挙法上の政党の要件は?
「政治団体のうち、所属する国会議員を5人以上有するもの」または
「近い国政選挙で全国を通して2%以上の得票を得たもの」
です。近い国政選挙とは
前回の衆議院議員総選挙(小選挙区選挙又は比例代表選挙)
前回の参議院議員選挙(比が例代表選挙又は選挙区選挙)
を指します。
政党要件を満たすメリットは?
衆議院選挙選挙区の政見放送に出演できる
参議院選挙の選挙区の政見放送で持ち込みビデオ方式が選択できる。
政党要件がないとスタジオ録画方式のみですが選択肢が増えます。
N国党の政見放送はユニークなものが多かったですが、政党要件を満たしたことにより今後は持ち込みビデオ方式になるかもしれません。
衆議院選挙で選挙区と比例区の重複立候補ができる。
衆議院選挙比例区や参議院選挙比例区で1人からでも立候補できる。
政党でない場合は、参院では選挙区と合わせて10人以上必要です。
また衆議院比例区では定数の10分の2以上必要です。
N国党は次回の衆議院選挙への立候補を予定していますが、政党要件を満たしたことにより立候補者数を減らし供託金の負担を減らすことができるので、立候補のハードルが低くなったようです。
寄付を受けるとその寄付者は寄附金控除を使える。
法人からの政治献金を受け取ることができる。
政党交付金の交付を受けることができる。
政党助成法上の政党のメリットです。
N国党は本年残り5か月程度ですが、約6000万円程度受け取ることになりそうです。
国会議員1人につき、およそ1億円程度公布されますが、無所属議員は受けることができません。
NHK日曜討論に呼ばれる?
毎週日曜日朝9時から生放送で政党の党首や代表者が討論する番組です。
N国党が日曜討論に出演した場合、注目されそうです。